Twitter で紹介して好評だった2018年の買って・使って良かった物を、Twitter よりも詳細に紹介します。加熱・切断アイテム・消耗品を紹介した前半に続き、後半は調理小物・食品・書籍の紹介です。

Contents

元ネタのTweetはこちら

前編はこちら。

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調理小物(23個)

タニタ はかり スケール 料理 3kg 0.1g

アナログスケールではなくてデジタルスケールが良い理由は自明だと思うので割愛。 Max 3kg測れて0.1g単位の微量計モードもある家庭用スケールは多分これだけ。正直言うと、max 3kg でさえ力不足なんだけど、家庭用スケールでは他に選択肢がないのでこれを消極的に推している。

例えば、煮込み料理やブイヨン抽出などの場面で肉・野菜・水の各重量を測る場合。容器(特に煮込み用の鍋)の中に入った食材を計量するのだからキロ単位のものを測ることになる。こういうケースでは容器自体の重さもあるのでmax 2kgでは対応不可。

食材が重くてスケールで重量が測れないからと勘で水を多めに入ってしまったりすると煮詰めるのに余計な時間を取られる。材料を小分けにして少量ずつ測っていくのも面倒くさい。結局、スケールのキャパシティがショボいと別のどこかにしわ寄せが来る。

微量モードが必要な理由も似ている。例えば、50gのドレッシングを作るときに重量比2%分(つまり1g)の塩が欲しいときなどに0.1g単位の微量モードが役に立つ。狙った量を確実に投入できるから何度も味見する必要はないし、計測誤差を少なくするために必要以上に(たとえば200g分)作る必要もない。

つまり、計量をちゃんとしておくと味の調整に時間と手間を取られないので、計量しやすいスケールを持っておきましょうという話。

DA TU 保冷バッグ 【約7L】

お店で買った冷蔵物やポットラック品の持ち運びに。輸送中の温度管理を甘く見てる人多いけど保冷はめっちゃ大事。

魚はもちろんブロッコリーとかベビーリーフは輸送温度の管理が悪いとすぐ味落ちるし、保存期間がガタ落ちする。

7Lは普段使いにはちょうどいいサイズで、横にした500mlのペットボトルが4~6本入る。冬場なら冷凍品の解凍ボックスとしても活用可能。

工房アイザワ 角 バット 用 アミ 21枚取り

水や油を落とすための網。用途によって必要な大きさが違う上に並列稼働することが多いので複数サイズを複数枚所有。安価な18-0ステンレスではなくて18-8ステンレスのものが良い。 耐久性(サビにくさ)と金気の出にくさが全く違う。

網をセットしたバットに肉を乗せて冷蔵庫で余分な水分を落としたり、揚げ物の油を切ったり、マリネした食材の水分を切ったり、水切りカゴの臨時拡張用に。また、野菜のエキスやコンソメをペーパーで漉すときにボウルの中に網を張ってペーパー(をセットしたざる)と液体の接触を断ったり。

バット網はワイヤーの交差点の汚れを落とすのが大変なのでロースト用の網など、汚れがこびりつきやすい用途には別のものを用意するのがオススメ(ロースト用には前編で紹介した魚焼き網が良い)。

SALUS オードブルピン 玉付(6本)

ピンチョス用。 金気の出にくい18-8ステン使用。やや値段は張るものの(約200円/本)、品質は大満足。 どの角も滑らかに磨かれており、ピンの先端は竹串より少し丸い程度。実際、これで必要にして十分な尖り具合。ヘッドデザインは全4種類(丸棒・丸穴・角棒・玉付)。

僕はホムパや食事会でピンチョスをたまに出すので、玉付のを18本揃えた。笑

メロディー 18-8スープ漉し 18cm

スープ漉しのエントリーモデル。円錐形の金属に穴が空いているタイプ。

ワイヤーを編んだメッシュタイプと違って目は荒いけど汚れが平面的にしか付かないため洗浄が楽。ざるにペーパーを置いて簡易スープ漉しとすることもできるけど、網目に立体的に付着した油の掃除が面倒なのが欠点(径の小さな湯滴はペーパーを通過してしまう)。同じ理由でワイヤーをメッシュ状に編んだスープ漉しも油との相性が悪い。

粗めに濾したければこのスープ漉し単体で使用して、細かく濾したければペーパーを挟むなどすればかなりのケースに対応できる。ノンオイル(に近い)物をスピーディに、またはペーパーより粗く濾したくなったらメッシュ型のを買うと良いと思う。

リトルウッド バスケット 共柄スープこし 16cm

コンソメ作ったり細かめのガラを漉す時は網以上ペーパー以下のこの手のメッシュが第1段階で欲しくなる。ガスパチョやポタージュなど水分の多いピュレ状のものを滑らかに漉すにも裏ごし器よりこの手のスープ漉しが便利。

一度に沢山の量を濾したいなら当然直径の大きいスープ漉しがあるといいけど、場合によってはムーランを検討してもいいかもしれない。ただし、ムーランは場所を食う。収納場所と要相談。

T 18-8 ポテトマッシャー

熱々のポテトを一撃”だけ”で潰すライサータイプ。使い方はにんにく潰しと同じ。

網杓子型のマッシャーは潰し終えた(&冷め始めた)ポテトを繰り返し潰してしまうため意図しない粘りが出てしまいがち。このライサータイプならポテトを一撃で潰しきれるので、粘りの少ない軽いピュレを作るのに好適。

皮むきなしに直接潰して皮だけキレイに取り除けるというのも大きい。挽く細かさは3種類。 (握)力は必要。

シリコーン調理スプーン 長さ約26cm 無印良品

大きなスプーンとシリコンベラを兼ねたもの。便利過ぎて驚いた。

飴色玉葱・カレー・スープドポワソン作り、デグラッセにドンピシャ。「混ぜる」「鍋肌からこそげる」「すくう」作業が1本でできる。

在庫があるならAmazonより無印が安い。

ウェーロック社 クリップイット PA70mm 6個セット

袋の口を閉じさせればこれが最強。閉じ口から水が漏れないし、袋の腹を水に沈めて空気を抜いた袋口をこれで閉じれば空気が逆流入することもない。

−20度に耐えてくれるので冷凍庫でも余裕で使用可。BOS袋と合わせてガラや動物性油脂、ピュレ、ブイヨンなどを冷凍保存するのにヘビーユース。

数えたらサイズ違いで30個くらい所持してた。

HARIO ビーカー 500ml

余ったブイヨン・スープ・ソース・ピュレなどの保存容器として優秀。特に匂い移りが起こらない点は重要。また、容器に深さがあり湯煎で中身を温められるので、たとえば、ラップで口を覆ってAnova湯煎でソースやピュレの温め直し・保温をできる。コンロを使わなくて済む上に過加熱が起こらず、かなり便利。

あと、スティックブレンダー+ビーカーはドレッシング作りの強い味方でもある。スティックブレンダーの先端の径とビーカーの径がドンピシャに合うし、ブレンダー付属の容器と違って匂い移りが起こらないので最早アレの上位互換。

300mlビーカーを使う場合は内容量100mlくらいからブレンダーがキレイに回る。ビーカーを傾ければ50mlでもなんとか撹拌できるので、少量だけドレッシングを作るのにも便利。

ウェック モールドシェイプ ガラスキャニスター

ガラス製の保存瓶。普通の保存瓶との大きな違いは

  • 蓋が(匂いの付かない)ガラス製なこと
  • 匂いが付着しうるパーツがパッキンだけなこと
  • パッキンにも匂いが付きづらいこと
  • 各パーツがお安くバラ買いできること(パッキン30円、クリップ50円)
  • 別サイズのWECK瓶とのパーツ互換性が高い所
  • 密閉するのに専用のステンレスクリップが必要なこと(←弱点)

ドレッシングやソースは保存容器からの匂い移りが怖いけどWECK作えばその心配がない。特に、ソースやドレッシングを持ち運んだりする際に超便利。

密閉するのにステンレスクリップを使う必要があるので、頻繁に開け締めをして内容物を取り出すのには手間がかかるため不向き。

鮫皮おろし 長次郎 大

もっと早く買えば良かった。

ちゃんとすり下ろした本山葵の余計な辛味のない爽やかな風味が家庭で味わえることがこんなに幸せなことだとは思いもしなかった。ツーンとした辛味の立ったチューブの山葵が何だったのか分からなくなる。刺し身のクオリティを挙げたいなら魚だけでなく山葵も忘れずに!

4人分くらいまでは長次郎の大(3k)で足りるけど6人超えると特大(10k)が必要そう。 エントリーモデルとしては大で間違いない。

dretec アラーム付温度計 料理用 デジタル 防滴 O-263WT

アラーム付き温度計は他にもあるけど温度下降に対するアラームも設定できるのがこれの特徴。

  • 今80度だけど90度に上がったらアラーム鳴らして(温度上昇に対するアラーム)
  • 今90度だけど80度に下がったらアラーム鳴らして(温度下降に対するアラーム)

このどちらのケースに対応できる。鍋の水温管理に最適。

鍋の口に網を渡して網から水面に向かって温度計を刺すか、下の写真のように書類用クリップを使うのがオススメ。これで温度管理のために鍋の前に張り付く不毛な時間から解放される。

現状、スティック型温度計を1本買うならこれ一択だと思う。

Modernist Cuisine at Home(「書籍」の項で紹介) p.65 より

赤外線放射(IR)温度計 非接触 レーザークラス (-58°F~716°F)

A_Life 赤外線放射温度計 非接触 レーザークラス 2 デジタル温度測定器 ガンタイプで携帯型 温度計 ワインクーラー暑いアスファルト、料理作り プール 給湯管などに対応 乾電池付き (-58°F~716°F黄色)
A_Life

固体の(表面)温度を測りたい時はスティック型の温度計では無理なのでIR型を。特徴としては、

  • スティック型温度計と比べて計測誤差が大きい(最大±3℃くらい)
  • (スティック型と違って)計測が瞬時
  • 計測対象との距離があっても良い
  • 使用後の洗浄が必要ない

高温の油の温度確認、出汁を引く用の湯温の確認など、正確な温度より大雑把な温度情報をスピーディに欲しいときはIRが便利。

ThermoPro tp16 オーブン温度計

ロースト中の食材の温度をリアルタイムで測る道具。計測針を庫内に入れた状態でケーブルをオーブンドアから庫外に逃がして本体と接続して使う。

オーブンでの肉の火入れを定量化してレシピ組むのに大活躍。手持ちのオーブンの癖を把握した上でこれを上手く使えば、並のレストランに負けない火入れが自宅で安定生産できる。

Anovaでの真空調理では恒温維持は出来ても適度に水分を落としたり、綺麗な火入れのグラデーションを作ることが難しいことに気付いたら、Anovaで覚えた温度とテクスチャーの関係をオーブンの火入れに応用しましょ。

京セラ 薬味 おろし器

銅のおろし金も良いけど、1アイテムで量おろしてペーストと汁の分離までできるのがこのタイプの良いところ。

ポリエチレンラップを被せて使うとおろした物を簡単に集められる。カレーの仕込み用のニンニク2片、生姜1片を一気におろせる。底面に滑り止めが付いている親切設計。

野田琺瑯 ラウンド ホワイトシリーズ

保存容器としても調理器具としても優秀。容器の性能としては、

  • 容器に香りが移らない
  • 熱伝導がいいから内容物を急冷できる
  • 蓋だけバラ買いできる
  • サイズ別に入れ子で収納できる
  • 冷蔵庫でスタックできる

などが特筆すべき点。調理器具としては、取っ手のない(当然直火にかけられる)琺瑯鍋としてどんなオーブンにも放り込める柔軟さが魅力。

この鍋の最大の魅力はその両方を組み合わせたとき。つまり、調理器具として使った後に内容物をそのまま急冷して(別容器に移さずに)冷蔵庫に直接入れられるところ。(オーブンに温度管理を任せて)煮込みやブレゼ、コンフィをこの鍋でやってそのまま冷蔵保存することで洗い物をどれだけ減らせることか。

冷蔵保存したものを食べる場面では、もちろん直火にかけていいし、オーブンに突っ込んでもいい。なお、外観を評価するのはやや疑問で、焦げ等の汚れは付きやすい。むしろ見栄えよりも実用性寄りのアイテムだと思う。

谷口金属 アルミ合金標準 バット5号

急冷・保冷アイテム。

バットの下から氷水や保冷剤を当てて、ラップ挟んで冷やしたい食材を乗せれば粗熱取るスピードが急上昇。下処理中の魚や室温で溶ける(レンダリングした)動物性油脂を低温に保つのにも有用。

冷凍庫に入れれば速攻でキンキンに冷えてくれるので、ラップ挟んで食材を乗せることで冷凍速度アップも狙える。ただし、バットに迂闊に素手で触ると凍傷になる恐れ有り(特に濡れた手で触ると最悪)。触るときはハンカチや鍋つかみを挟むとよい。

カリタ コーヒーミル ナイスカットG

かの名機、ナイスカットミルの復刻版。本来業務用であって家庭用としてはやや大きかったナイスカットミルを家庭向けにサイズダウンするなどのマイナーチェンジをかけたもの。

ダイヤル1つでグラインドサイズを手軽に変更でき粉の仕上がり直径もかなり揃う。 (石臼式)手挽きミルの粉サイズのバラツキは何だったのか。

珈琲のクオリティが上がることは勿論の事、使用者のドリップに対する理解も深まると思う。実際、僕はこのグラインドサイズ調整の手軽さと均一性があって初めて、個々の豆に対する焙煎度・適切な粉サイズ・ドリップ条件などをまともに研究できるようになったと感じている。

サザコーヒー パウダーコントロールストッカー メッシュ3種付

グラインドした珈琲粉から雑味の原因になる微粉を分離するアイテム。缶に網をセットして粉を入れる→蓋閉めてシェイク→微粉が網の下に落ちる、という仕組み。

味が顕著に軽く明るく透明感が増す一方で、重厚感は減る。それらを織り込んで焙煎の深さ・グラインドサイズ・フィルター・抽出温度・抽出量etc.を調整することで作れる風味の幅が一気に増す。珈琲好きなら絶対買って損はない。金属フィルタ抽出時の粉っぽさの解決にも有効。

finum coffee star #2 ステンレスフィルター

珈琲用の金属フィルター。エコ的側面はさておき、金属フィルターを使うメリットは、フィルターの目がペーパーより粗いため、ペーパードリップではフィルターに漉し取られてしまう珈琲豆の持つ風味豊かなオイルを珈琲側に混ぜ込むことが出来る点。

他方で、デメリットは、微粉がフィルターを通過してしまい珈琲が粉っぽくなってしまうリスクを孕む点。

目が細か過ぎてオイルをほとんど通さない金属フィルターもある中で、finumはオイルを通しつつ、上述のサザのパウダーコントロールと組み合わせれば微粉を珈琲側に殆ど混入させない。つまり、金属フィルターの良い点だけを美味しく頂ける。

同じ豆を使ってもペーパードリップと全く違う仕上がりになるので是非試して欲しい。

竹井器物製作所 フィーノ コーヒードリップポット 1.2L

珈琲のハンドドリップ専用 Made in Tsubame, IH対応。丁寧に組立研磨された美しいポット。90度に傾けても蓋が落ちず、蓋が揺れる音で沸騰が分かる。

ドリップ用のポットとしては、単体で使うとやや湯切れが悪いものの、次に紹介するスキッターと併用することでお湯の供給速度を思うがままにコントロールできる。ご家庭用のドリップポットで、これ以上にお金掛ける意味はないと思う。

きゅうすスキッター

ハンドドリップの湯量調整を超絶簡単にするクリップ状のアイテム。 ポットの口にはめ込むと少量のお湯がスキッターを伝って垂直に落ちて行く仕組み。「はめ込む」必要があるので、口の細いポットにのみ装着可。

点滴滴下はもちろん、分速60mlなどの低速の湯供給も自由自在。当然、分速120mlなども簡単。属人的なスキル一切不要。ハンドドリップの結果がめっちゃ安定する。下の動画は前述のフィーノにはめ込んだ場合。

食品(4個)

キサンタンガム 50g 食品添加物グレード

無味無臭無害な食品添加物(乳化・増粘剤)。

超微量(0.1)でドレッシングを綺麗に乳化させ、粘度の変化も無視できる。これを使えばドレッシング作りでオイルを少しずつ注ぎながら撹拌する的な気長な作業を卒業して、材料を一気に容器に入れてブレンダー回すだけでよい。

一定濃度(約0.7%)以上入れれば粘度が顕著に付くので、その目的でも使用可。ソースやガスパチョなどにトロミを付けたいときとか。

どうせ微量ずつしか使わないので、50gあれば普通のご家庭であれば2~3年くらい持つと思う。保存は常温でOK

白神山美水館 白神山地の水

以前僕の会でやった水のテイスティングで満場一致で1位に輝いた0.2mg/Lの超軟水。やっぱり日本人は軟水がお好きなよう。

抽出系料理で使うと面白い。他の水に比べて(時に雑味を含め)多くの味を拾うので良くも悪くも素材の品質を強く出してくれる。

主に珈琲の抽出にヘビーユース中。他の水では抽出できない風味やコク(時に雑味)を引き出すので重宝している。

サントリー マデイラ ファイン リッチ

もっぱらマデラソース用。 これとエシャロッテ、無塩バター、フォンドヴォを揃えれば気軽に作れるので、自宅で作る肉のソースはマデラが圧倒的に多い。作ったソースは冷蔵や冷凍で保存可(もちろん作りたてが一番風味豊か)。

ポルトソースも類似の調理工程で作れて手軽だけど、ご家庭でやるならマデラが安価。マデラ酒がポルト酒より安いから。

モルトパウダー

要はアミラーゼ(植物由来のデンプン分解酵素)。おそらく活性至適温度は52度くらい。デンプンを含む食材に混ぜ込んでアミラーゼを活性化させることでデンプンを麦芽糖に分解してくれる。

(パン作りでなくて)料理での代表的な使い方は、じゃがいものピュレのベタ付きの原因となる遊離デンプンを活性化させたアミラーゼに分解(糖化)させてサラサラにすることかな。バターなどのオイルを含ませて付け合わせのピュレとして使ってもいいし、ヴィシソワーズなどに転用してもよい。

パウダーの色と粉の香り、生成される麦芽糖の甘み(ショ糖の35%の甘み)が素材に加わるのでそれらを織り込んで使う。

書籍(5個)

Modernist Cuisine at Home 現代料理のすべて

元Microsoft CTOが作った、良質かつクレイジーなレシピ満載の鈍器本。面白い料理を作りたいマニアなら必読。綺麗な写真のオンパレードで視覚情報もかなり多い上に解説も豊富なので料理初心者でも一応手が出せるようにはなっている(ただ、凝ったレシピが多いので尻込みするかも)。

レシピの設計意図や調理工程の意味の説明が手厚いので、料理の考え方を学ぶ上でも有用。僕が食事会などで出している料理もこの本から着想を得たものが結構ある。

英語読めるなら英語版がオススメ。翻訳版よりもかなり安い上に、鈍器のような本体から写真を省いてテキストだけを抽出したhandyなルーズリーフ織りのキッチンマニュアルが付属する。

永久保存レシピ 一流料理長の 和食宝典

和食レシピ本としてバイブル的な存在。家庭料理レベルを超えたちゃんとした和食レシピが欲しい人は必ず買うべし。

基本的に初心者向けではないけど、クオリティの高いレシピの宝庫だし、調味料の配合割合とかその解説、手軽な和え物とか、すぐに活かせる情報もあるので手元に置いておいて損はないはず。

お手軽な写真映えするレシピが欲しい人は回れ右。盛り付けが綺麗なのは否定しないけど、それ以外の部分に価値がある本なので。

プロのためのわかりやすい日本料理

和食宝典と双璧を成す名著。圧倒的な情報量で、野菜の下処理・包丁の入れ方からすっぽんの四つ解きまで事細かに書いてあり、本の前半にまとめて記載してある。

各レシピの解説分量は和食法典と同じくらいだけど、上記”まとめ”がある分、実質的な情報量は倍くらいあるように感じる。というか、まずフォントサイズが小さい!あらん限り書いてあるから仕方ない。笑

端的な和食レシピか欲しい時は和食宝典を開くけど、基礎の確認や疑問点解決ならこちらを開く。

「プロ向け」なるタイトルを冠しているけど、この懇切丁寧な記述はむしろ素人にこそ有り難がられるのでは。ここまで書き尽くした執筆陣の熱意に脱帽。

基礎からわかるフランス料理

辻調プレゼンツのまさに教科書。野菜の切り方、家畜の解体手順、フォンの引き方、火入れの手法、ソース&ガルニetc. と基礎を網羅的・端的に凝縮。

内容は伝統的なフレンチの料理を題材にしているので、目新しいレシピを探すのには向いていない。盛り付けもやや古風(お堅い?)。ただ、基礎を洗うためならば、お手軽な本に逃げるよりこういう硬派な本に当たるのが良いと思う。

インプットにはもちろん自分の守備範囲の空白地帯を知るのに役立った。早めに読んでおくとステータスが変に歪まずバランスの良い能力値に育つと思う(肉料理に特化してしまった人の経験談)。

料理材料の基礎知識

700の食材の解説を淡々としていく本。食材の

  • 代表種
  • 旬となる季節
  • 味や食感、香り
  • 典型的な調理法、利用法
  • 市場に出回る期間
  • 流通している加工品の有無
  • その他特徴

などを100~200字程度で簡潔に述べていく。通読向きというよりも簡易辞書(kindle化して欲しい…)。目的なく読むと超つまらん。

扱った(orこれから扱う)食材とその周辺情報を読んで知識を深めるのに使う。料理人向けの情報をググるよりも簡潔な形で得られるので、持っておくと何かと便利。

最後に大変ドライな本の目次を載せておく。

  • 野菜とその加工品
  • 穀物類とその加工品
  • 豆類(乾燥)とその加工品
  • 魚介類とその加工品
  • 海藻類とその加工品
  • 肉・卵類とその加工品
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