冷凍保存の大敵、「冷凍庫臭」。これから大切な食材を守る方法を紹介します。しかも簡単で効果抜群です。

誰もが使う冷凍庫。沢山買ってきた食材・作り置き。
冷凍長期保存に助けられているホームシェフは世界にどれだけいることでしょう。

しかし、同時に、そのせっかくの冷凍長期保存した料理に、嫌な臭いがついていた経験のある方も多いことでしょう。私もその端くれです。

長期冷凍時の臭いはせっかくの食材や料理を台無しにするやっかい者です。
高密度ポリエチレンの袋で厳重に封をしても、時間が経てば袋の中はあの嫌な臭いに侵されてしまいます。

しかし、それも今日でおしまいです。強力な対抗策を伝授します。

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結論

もったいぶらず結論から言います。
BOS袋とクリップイット、この2つで完璧です。

以下では、これらの”賢い使い方”を説明していきますが、その前に簡単にBOS袋とクリップイットを紹介しておきましょう。

BOS袋

BOS袋とは

BOS袋は、中に入れた物の臭いの外部への漏出をほぼ完全にシャットアウトする防臭袋です。世間では主に、赤ちゃんやペットの排泄物の処理や、生ゴミの一時保管などの用途に使われています。なにやら不衛生なイメージが頭に浮かぶかもしれませんが、ただの特殊機能付き袋だと思ってください。中古品はさておき、新品は綺麗ですので。笑

外部からの臭い対策としてのBOS袋

今回のテーマにおいて重要なのは、袋の「内部→外部」への臭いの移動ではなく、「外部→内部」への移動です。BOS袋は前者の用途をうたって販売されていますが、「外部→内部」への臭い移動もシャットアウトしてくれます。

そもそも「袋の中から臭いが外部への漏れる」とは、袋内部の匂い分子が袋に空いたヒジョー--に小さい穴を通過することによって起こります。

BOS袋が外部への臭い漏出を防ぐということは、臭いを感じさせる(極小)分子が通れる穴が、通常の袋と違って、BOS袋には一切ないということを意味します。

そのため、内部→外部への臭い通過がないだけでなく、外部→内部への臭い通過もありません。しかも、BOS袋の冷温耐性は-30度。一般的な家庭用冷凍庫の温度は-18度なので楽勝ですね。BOS袋すごい(・∀・)!

BOS袋の大前提: 袋の口の適切な密閉

今しがた書いたBOS袋の防臭性がうまく機能するためには1つ重要な前提があります。それは、袋の口が「しっかりと」密閉されなければならない、という点です。

BOS袋の性能がいくら良くても、閉じ口の密閉度がお粗末であれば、閉じ口から臭いは行き来します。しかし、純粋な手仕事でそのような精度の高い密閉はできるでしょうか…? しかも、次回の開封がしやすいように?? それ、出来たとして、すごく大変なのでは??

大丈夫、Nickは紳士なので、読者にそんな無理難題を押し付けたりしません。紳士なので。ここで、クリップイットの出番です。

クリップイット

クリップイットは、完全密封とまではいきませんが、それに近い高い密封性を手軽に実現するナイロン製の保存用キッチンクリップです。(安価な類似品も出回っていますが、冷凍庫に入れたときの性能劣化が著しいなど難があります。)

どれくらい高い密閉性かというと、水を入れたビニール袋の口をクリップイットでパチっと止めると、その袋を逆さまにしても水が漏れないほどです。1)とはいえ、匂い分子は水分子より小さいので、この説明だけでは今回の目的に叶う密閉性がクリップイットで実現される、とは言えません。あくまで密閉性についてのイメージしやすい例を挙げただけです。

なお、クリップイットの耐温性能は、-20度~140度。冷凍庫内から湯煎調理までお手の物です。こちらも優等生です。

蛇足ですが、クリップイットが優秀すぎるので、Nickは真空調理に使う袋をジップロックから「(後述する)ワタナベ工業ポリ袋 & クリップイット」コンビに乗り換えたほどです。

使い方

皆さんお待ちかねの実践編です。

  1. 冷凍したい食材をポリ袋など(以下、内袋)に入れる
  2. 内袋の口は閉じずにそのままBOS袋に入れ、BOS袋の口をクリップイットで閉じる。
  3. 冷凍した食材を一部だけBOS袋から取り出すときは、内袋をBOS袋から出さない
工程1: 香味野菜のブイヨンをキューブ状に冷凍したものをポリ袋に入れてる
工程2: 内袋をBOS袋に入れて、口を閉じた状態。中身が何かメモっておく。

内袋を使う理由

「別に内袋なんていらなくね? 直接BOS袋に魚とかいれちゃダメなの??」と思った方もいることでしょう。事実、そのような方法を紹介しているブログも世にはあります。

しかし、Nickは内袋は100%必要だと思っています。理由は主に3つあります:

  • 食品との接触による袋成分の溶出リスあり(2018/03/25追記. Twitterより、ぴろこさん指摘。感謝致します。)
  • BOS袋が汚れず、痛みにくくなるため、長期利用・再利用性が高まる
  • 袋内の食材の一部を再度冷凍庫に戻すとき、その食材の温度が上がりにくい

BOS袋成分の溶出リスク

決定的理由。BOS袋は食品衛生法適合でないため、食品と直接接触した場合に袋成分が一部溶出して食品に付着するリスクがあります。内袋として食品用のポリ袋を挟むことでこのリスクを排除してBOS袋を食品に転用できます。

ただし、後述するように、内袋が破けては話にならないため、丈夫なポリ袋を使用しましょう。追って、おすすめのポリ袋もちゃんと紹介します。

長期利用・再利用性が高まる

傷ついたり、汚れや臭いが袋内部に付着しない限り、BOS袋は何度でも再利用可能です。内袋があることで、BOS袋は食材から守られます。

特に重要なのは、内袋があることでBOS袋が「痛みにくくなる」という点です。BOS袋自体は長期利用を想定した耐久性を持っていないため、特に物理的なダメージ(たとえば、冷凍中に袋内部に出来た氷)などで破れることがあり得ます。

そこそこ耐久性のある内袋を使うことで、このリスクを抑えることができます。ちなみにNickのおすすめは以下のワタナベ工業のポリ袋です。自立するほどの厚みと固さがあって、温度耐性も良好なスグレモノです。これを内袋に使って数年経ちますが、BOS袋が破れるトラブルは皆無です。

温度上昇の防止

内袋とBOS袋との間に冷たい空気の層ができるため、BOS袋の外部温度が上昇しても、冷凍された食材の温度は上がりづらくなります。

  • 冷凍庫(の中のBOS袋)から食材を一部取り出したい
  • 頻繁に冷凍庫を開けるため、庫内の温度が上がりがち

などの場合に内袋が良いバリアになってくれます。

ただ、一点注意事項があります。内袋を使うと、冷凍庫の冷気から食材が二重に守られるため、袋内部の食材の冷凍速度は落ちます。

  • 冷凍前に食材を十分に冷やしておく
  • 事前に袋自体(とその内部の空気)を冷やしておく

などすると良いでしょう。

事前に袋を冷やす際は、内袋をBOS袋に入れ、BOS袋の口をクリップイットで閉じた状態にしておくことをお忘れなく。口を開けたまま冷凍庫に入れてしまい、袋内部に臭いが付着しては元も子もありません。

クリップイットの積極的価値

最後に、密閉補助ツールであるクリップイットを積極的に勧める理由を説明します。2点あります:

  • 袋へのダメージ軽減
  • 口を閉じる・開けるの作業が簡単で速い

袋へのダメージ軽減

クリップイットを使わない場合を考えてみましょう。臭いが袋の外へ行き来しないように、(BOS袋の説明書にあるように)袋の口を捻ってきつーく縛る、という作業を行う必要がありますね。逆に、開封時はきつく縛った部分を解く必要があります。

きつーく縛っているため、解く際は、爪を立てて頑張る必要があります。結構大変です。必然的に、捻って縛った部分は痛んでいきます。

「あれ? BOS袋には耐久性が大してなかったはずでは…?」

その通り! よく覚えていてくれました。そんなことをしていると、早ければ1回目の開封時に袋に穴が空きます。2)あと、爪にある程度長さがないとそもそも開封不可能状態に陥る。。

前述の通り、BOS袋は繰り返し使われることを想定して作られていないため、袋自体の耐久性は大したものではありません。BOS袋の公式インストラクションには、BOS袋を1度で使い捨てる前提のもとで、荒い使用方法が書かれています。その前提を破るのであれば、BOS袋を同じように荒く扱っていいはずがありません。BOS袋はデリケートなのです! クリップイットで優しく使ってあげましょう。

ダメ押しにもう1つ。小分けに冷凍していたものを何回かに分けて使いたい場面を想像してください。その冷凍品を入れたBOS袋を開封する度に穴が空いてしまって、新しい次のBOS袋に毎回入れ替える必要がるとか、バカバカしいと思いませんか? クリップイットを使えば、便利だけどデリケートなBOS袋を傷めずに、長く、繰り返し使えます。クリップイットを使わない手はないでしょう。

口を閉じる・開けるの作業が簡単で速い

さきほどはクリップイットを使わない場合の袋のへの負荷の話をしましたが、袋の口をきつく縛る・解く人間の時間もバカになりません。

クリップイットを使わない場合、袋の口を閉じる作業は意外と大変です。きつく、かつ、次回開けやすいように縛る必要があるからです。縛る作業で手を抜くと次回開ける時にめっっちゃ苦労します(実話)。

試しに、手近なビニール袋を使って、口を捻って縛る→開けるの作業それぞれにどれくらいの時間がかかったか測ってみてください。クリップイットなら5秒です。

また、初回開封時に袋内部の食材を使い切れるならばさておき、袋を再度冷凍庫に戻す場合、開封・密閉に時間を取られてしまっては、いくら内袋を使って温度上昇対策をとっていても、食材の温度は上がってしまいます。速さは正義です。劣化を防ぎます。これがクリップイットを薦める第二の理由です。

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まとめ

以上、冷凍庫の臭い対策としての、BOS袋 & クリップイットのススメでした。ざっくりまとめると、

  • BOS袋によって袋内部の香りは外に出ないし、外部の臭いも袋内部に入ってこない
  • ただし、袋の口が「きっちり」閉じられていることが前提
  • それを手軽に、袋に優しい形で実現するのがクリップイット

ということでした。

最後に重要な補足を:

BOS袋の説明書には、本来の用途外で使用しないでね、と書かれています。
私の方法は思いっきり「本来の用途外」であることにご留意ください。笑
2年以上使っていますが、全く何も起こらないので大丈夫だと思いますが(・∀・)

↓紹介したアイテム集

クリップイットは70mmのものが一番使い勝手がいいので、迷ったら70mmを選んでおけば間違いありません。私はサイズ違い含め15個くらい持ってます。(まだ買い足す予定)

内袋に使っている丈夫な袋こと、ワタナベ工業ポリ袋。クリップイットと組み合わせれば、ジップロックの代用品として真空調理にも使用可能。優秀!

BOS袋は、Sサイズ(20×30cm)がおすすめです。私の冷凍保存食材はブイヨン系なので同様の使い方の方はSで必要十分です。大きめの鮮魚などを冷凍する人は、Mサイズ(23×38cm)以上を。



次回は香味野菜のブイヨンのレシピ(簡単&大量生産可)を紹介して、そのブイヨンを冷凍保存する方法を細かく紹介します。もちろん、BOS袋を使って長期保存できます!お楽しみに~(・∀・)/

これの25mlキューブのを使います↓(Nickは全種類3個ずつ持ってる。笑)


   [ + ]

1.とはいえ、匂い分子は水分子より小さいので、この説明だけでは今回の目的に叶う密閉性がクリップイットで実現される、とは言えません。あくまで密閉性についてのイメージしやすい例を挙げただけです。
2.あと、爪にある程度長さがないとそもそも開封不可能状態に陥る。。
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