日本海裂頭条虫(Diphyllobothrium nihonkaiense)
広節裂頭条虫(Diphyllobothrium latum)

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概要

日本海裂頭条虫は、日本における代表的な条虫症原因。広節裂頭条虫は非常に良く似た別種。
ケンミジンコ(第一中間宿主)→魚類(第二中間宿主)→哺乳類(終宿主)の順に寄生していく。
幼虫が、第二中間宿とともに経口摂取されることで終宿主に侵入した後、小腸に寄生し成虫となる。

寄生場所

第一中間宿主:ケンミジンコ
第二中間宿主:マス、サケ、カマス、スズキなどの魚類
終宿主:ヒト、イヌ、ネコ、ブタ、クマなどの哺乳類

感染経路・症状

中間宿主の体側筋肉に寄生する1~2cmの幼虫(プレロセルコイドと呼ばれる)を摂取することでヒトに侵入する。成虫は時に10mを超える。
主な症状は、腹痛・下痢と軽く、駆虫薬を服用することで治療が可能。
幼虫摂取から2~3週間後の排便時に、長い「きしめん様」の成虫体が肛門から下垂することで感染に気づくことが多い。

なお、広節裂頭条虫の場合、ビタミンB12欠乏性貧血の原因となることもある。[3,pp35]

予防方法

日本海裂頭条虫
・-20度×24時間の冷凍

広節裂頭条虫についてFDA基準によれば([4])
・-20度×7日間
・-35度で凍結→-35度×15時間
・-35度で凍結→-20度×24時間
・中心温度63度の加熱

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参考文献

[1]国立感染症研究所
[2]東京都福祉保健局
[3]Foundations of Parasitology, 9th edition, Larry Roberts, John Janovy Jr., Steve Nadler, McGraw-Hill Education 2012.
[4]Diphyllobothrium latum (and other species) FAQs. Centers for Disease Control and Prevention.


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