無鉤条虫(Taenia saginata)

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概要

牛肉を食するほぼ全ての国に存在する、牛を中間宿主、ヒトを終宿主とする寄生虫。
感染した牛やヒトの排泄物を介して中間宿主の牛に感染し、感染した牛肉を加熱・冷凍が不十分な状態で摂取することでヒトに感染する。

寄生場所

主に、牛の食肉部(まれに肺・肝臓)。
他にもヤギや羊、鹿への感染例も報告されている。

感染経路・症状

感染したヒトの排泄物に含まれる無鉤条虫の卵を、牛が摂取し、その卵からかえった幼虫が筋肉中に寄生することで中間宿主となる。公衆衛生水準の低い国に感染者が多い。しかし、牛肉産出国の公衆衛生水準に関わらず、ヒトの排泄物を堆肥として利用してしまえば、牧場全体の牛が中間宿主となり得る。
感染した牛の筋肉中に寄生した幼虫を加熱・冷凍によって死滅させないまま摂取することでヒトに侵入し、小腸に寄生し成虫となる。
症状は多くの典型的な条虫のそれと重なる。
感染しても通常は無症状であるか、軽度の目眩・腹痛・下痢・頭痛・食欲不振を示す程度である。成虫が放出する物質によってアレルギーを起こす場合もある。
駆虫薬を服用することで治療が可能。

予防方法

・56度で死滅
・-5度×7日で死滅
(wikipedia[2]では単に「-5℃以下で冷凍することで死滅する」とされているが、引用ミスと思われる。)

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参考文献

[1]Foundations of Parasitology, 9th edition, Larry Roberts, John Janovy Jr., Steve Nadler, McGraw-Hill Education 2012.
[2]wikipedia


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